当院では、形成外科・口腔外科などの手術を行う場合の麻酔管理(意識・呼吸・循環管理)と、月曜・木曜・土曜日にペインクリニック内科の診療を行なっております。
◯ 麻酔科(全身麻酔下治療)
当院には日本麻酔学会専門医、日本歯科麻酔学会専門医・認定医が在籍しております。
全身麻酔・全身管理を担当し、安心して手術・処置を受けられるサポートを行なっております。
患者さんの状態や処置内容により、最適な麻酔法の選択を行い、快適な処置環境を提供します。
当院では処置の内容(保険治療または自費治療)に伴い、全身麻酔法、静脈内鎮静法も保険または自費で施行しております。
● 静脈内鎮静法とは
医科・歯科手術や治療の際の不安や恐怖感により緊張した状態を、鎮静薬剤などを用いてリラックスした状態となり、落ち着いて、快適に処置を受けることができる方法です。
ほとんど意識がない状態で治療を行う場合と、うとうとして指示には従え、入眠しても呼びかけで目を覚ます状態で治療を行う場合があります。処置中の記憶は残らないことが多いです
静脈内鎮静法の適応
- 医科や歯科治療に強い恐怖心を持つ方
- お子さんの短時間治療(歯科・医科)
- 治療により、血管迷走神経反射、過換気症候群、パニック障害などを引き起こしやすい方
- 異常絞扼反射、嘔吐反射の強い方
- 術中の循環動態の安定を必要とする方(高血圧や心疾患など)
- 病気などにより不随意運動が激しい方
- 長時間・侵襲度の高い治療を行うとき
静脈内鎮静法の流れ
① モニター(心電図、血圧計、パルスオキシメーター)を装着します
② 点滴を行います
③ 酸素と薬剤の投与を行います
④ 薬剤の効果(リラックスした状態)を確認して処置を始めます
⑤ 治療終了後、ふらつきや眠気などが回復するまで待ちます。
お帰りは付き添いの方との帰宅を原則とします
静脈内鎮静法の注意点
- 事前に術前検査(血液検査・心電図)と麻酔科医の診察が必要になります
- 当日は誤嚥防止のため、絶飲食(術前の食べ物と飲み物の時間的制限)があります
- 当日は、自動車・オートバイ・自転車などの運転はできません。また、重要な判断の必要なことは避けてください
- 全身状態や持病によっては施行が困難な場合があります(妊娠初期や重症筋無力症、高度肥満、 小顎症、扁桃肥大、睡眠時無呼吸症候群、薬剤アレルギーなど)
- 合併症が生じた場合は、必要に応じて処置を行うことがあります
全身麻酔法とは
鎮静薬剤の他筋、弛緩剤・鎮痛剤などを用いて医科・歯科手術や治療を行う方法です。
静脈内鎮静法では対応できないと判断する場合に用いられます。完全に意識を無くして体の動きを抑え、処置中の痛みを感じずに処置することが可能になります。
静脈内鎮静法との違い
- 手術中の意識は完全になく、痛みや不快感は感じずに処置できる
- 体が動かないため安全に治療が可能
- さらに長時間の手術が可能(静脈内鎮静法の数回分の治療が可能)
- 麻酔効果が確実(静脈内鎮静法は効果に個人差がある)
全身麻酔法の適応
- 術中の意識・疼痛を完全に感じたくない方
- お子さんの短時間・長時間治療(多数歯う蝕治療、過剰埋伏歯抜歯など)
- 体の動きがない状態が求められる処置を行うとき(精密治療を行うとき)
- 医科や歯科治療に強い恐怖心を持つ方
- 治療により、血管迷走神経反射、過換気症候群、パニック障害などを引き起こしやすい方
- 静脈内鎮静法では抑えられない異常絞扼反射、嘔吐反射のある方
- 術中の循環動態の安定を必要とする方(高血圧や心疾患など)
- 持病などにより不随意運動が激しい方
- より長時間・侵襲度の高い治療を行うとき(複数の親知らず抜歯、多数歯う蝕治療、インプラントなど)
全身麻酔法の流れ
① モニター(心電図、血圧計、パルスオキシメーター)を装着します
② 点滴を行います
③ 酸素と薬剤の投与を行います
④ 気管チューブなどで気道の確保を行います(経鼻、経口、上気道デバイス)
⑤ 麻酔の効果を確認して治療を開始します
⑥ 治療終了後、ふらつきや眠気などが回復するまで待ちます。
お帰りは付き添いの方との帰宅を原則とします。
全身麻酔法の注意点
- 事前に術前検査(血液検査・心電図・呼吸検査)と麻酔科医の診察が必要になります
- 当日は誤嚥防止のため、絶飲食(術前の食べ物と飲み物の時間的制限)があります
- 当日は、自動車・オートバイ・自転車などの運転はできません。また、重要な判断の必要なことは避けてください
- チューブを入れる際に、唇や歯を傷つけることがあります
- 術後に喉・鼻の違和感や痛みが出たり、声が擦れたりすることがあります
- 麻酔後に嘔吐、嘔気が生じることがあります
- 全身状態や持病によっては施行が困難な場合があります(妊娠初期や重症筋無力症、高度肥満、小顎症、扁桃肥大、睡眠時無呼吸症候群、薬剤アレルギーなど)
- 合併症が生じた場合は、必要に応じて処置を行うことがあります
- 治療後の安静が静脈内鎮静法より長くなります(術後2〜3時間)
医科や歯科治療に伴う処置のため、まずはご相談ください。